配電のしくみ

地中配電

地中配電とは

都市などの高い建物が建ち並んでいるところには、電柱を使わず、地中に穴を掘って、その中に地中ケーブルという電線を通して電気を送る「地中配電」をおこなっている場所もあります。電柱がないため、火事のときに消防活動がしやすくなったり、台風のときに電柱が倒れたり電線がきれることがなくなるので、災害時の被害が少なくなります。また、電線が空中を飛び交うことがなくなるので町の景観が良くなります。

変圧器塔の写真

変圧器塔

変圧器塔は、高圧カットアウトスイッチ(ヒューズ)、変圧器高圧ブッシング、変圧器低圧ブッシング、高圧ケーブル、低圧ケーブル、低圧ヒューズ、分岐端子、接続線などで構成されています。

変圧器塔は柱上変圧器と同じように、配電用変電所から送られてくる6,600ボルトの電気を100ボルト・200ボルトの電気に変える装置です。電柱の上に取り付けられている柱上変圧器やヒューズなどのさまざまな装置を一体化してコンパクトに1つの箱にまとめ、地上に設置しています。地中配電にはこの他に、高圧の引込開閉器や配電線の区分開閉器、連絡開閉器を1つの箱にまとめた「引込用開閉器」や「多回路開閉器」が地上に設置されています。

豆知識

家庭内漏電を防ぐために

柱上変圧器の低圧側のコイルは一方の線が接地(アース)してあります。これは、故障・事故のときに高圧側の電気が家庭に流れないようにするためです。また、この接地(アース)により家庭の分電盤にある漏電ブレーカーが家庭内の漏電をすばやく感知し、自動的に電気を遮断することができるのです。

【図解】変圧器のコイル

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