配電のしくみ

架空配電

架空配電とは

電送電線を通って配電用変電所まで送られた電気は、電柱や柱上変圧器などさまざまな設備を通り、各家庭や工場へ送り届けられます。

電柱

電柱に取り付けられている設備には、配電線や電圧を下げる柱上変圧器の他にも、さまざまな設備が取り付けられています。

電柱のしくみ

電柱は、架空地線、高圧線、高圧カットアウト、低圧線、引込線、コンクリート柱、柱上変圧器、がいし、高圧引下線、腕金、ヒューズなどで構成されています。

高圧配電線

配電用変電所とつながっている電線の流れている電気は6,600ボルト。

高圧カットアウト

柱上変圧器を保護するためのヒューズと開閉器を合わせた装置。

柱上変圧器

配電用変電所から送られてくる6,600ボルトの電気を100ボルト・200ボルトの電圧に変える装置。

低圧配電線

柱上変圧器で、変圧した100ボルト・200ボルトの電気が流れている電線。

がいし

高圧用と低圧用があり、電線と電柱を絶縁するもの。

ヒューズ

家庭に送るための低圧電線に異常があった場合、自動的に線路を遮断するための装置。

引き込み線

家庭に電気を引き込むための線。

柱上変圧器

柱上変圧器は、配電用変電所から送られてくる6,600ボルトの電気を各家庭で使用する100ボルト・200ボルトに変える装置です。

柱上変圧器の構造

柱上変圧器は、低圧ブッシング、容量表示、高圧ブッシング、電圧切換タップ、鉄心、放熱板、コイル(絶縁紙がまかれています)などで構成されています。

柱上変圧器の内部には鉄心とコイルが入っていて絶縁のため(電気を通さないよう)に油で浸されています。柱上変圧器には、5・10・15・20・30・50・75キロボルトアンペア用があり、使用量にあわせて選択しています。

柱上変圧器のしくみ

【図解】柱上変圧器のしくみ

柱上変圧器の中には2つのコイルがあって、1つは導線がたくさん巻いてある高圧コイルと、それより少ない巻き数の低圧コイルがあります。この2つのコイルの電磁誘導を利用して電圧を変えています。
電力(電気の働く力:電圧×電流)は変えられませんが、電圧や電流は、自由に変えることができます。つまり、電力は一定なので電圧を高くすると電流は小さくなり、電圧を低くすると電流は大きくなります。

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