お知らせ

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世界初、調湿剤にイオン液体を採用した液式調湿空調機の開発・販売~病院や工場空調の省エネを実現します~

2020年03月23日
中部電力株式会社

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当社はダイナエアー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 宮内 彦夫)と共同で、世界で初めて、調湿剤にイオン液体(注1)を採用した液式調湿空調機「モイストプロセッサー」(以下「開発品」)を開発しました。本日から、当社およびダイナエアー株式会社が販売を開始します。

両社は既に2018年9月に、低コストで高い省エネルギーを実現する、液式調湿空調機の調湿剤に世界で初めてイオン液体を採用する技術を開発しています。(2018年9月6日お知らせ済み)今回の開発品は、従来機に比較して製造コストを約20%削減し、設置面積も約25%削減しました。また、使用する調湿剤の量を大幅に低減することにも成功しており、調湿剤の循環ポンプの消費電力を約90%削減しました。さらに、従来機と同等の除菌性能を確認しています。

液式調湿空調機は、除湿と冷却または加湿と加温を同時に行うことができるだけでなく、高い除菌性能を備えており、衛生管理が必要な病院や食品工場などを中心に導入が進んでいます。調湿剤を処理機と再生機で循環させ、その温度と濃度を制御することで、建物内に任意の温度と湿度を供給します。

今後、病院や食品工場などを中心に、開発品をご提案することで、空調設備の導入コストを低減するとともに、省スペース化・省エネルギー化、衛生面での課題解決を支援してまいります。

図1 液式調湿空調機の概要

(注1)イオンのみ(陽イオン、陰イオン)で構成される常温で液体状態の化合物

陽イオンと陰イオンの液体の組み合せにより様々な機能を持たせることができ、各種電池の電解質や潤滑油などへの応用が期待されている

【開発品の特長】

1 イオン液体を調湿剤に採用(世界初)

調湿剤に金属を溶かしにくいイオン液体を採用することにより、汎用的な金属(鉄、ステンレス、アルミニウム等)を使用できるため、従来品と比べ、製造コストを約20%削減

また、新たに開発した熱交換器(図2参照)の採用により設置面積を約25%削減

2 高い省エネ性

調湿剤の量を低減することで、従来品と比べ、調湿剤の循環ポンプの消費電力を約90%削減

3 開発した液式調湿モジュールのAHU(注2)への組込み

開発品の調湿機能部分をモジュール化し、一般的なビル空調に使われるエアーハンドリングユニット(AHU)の内部に組込むことで、お客さまのニーズに応じた幅広い空調条件(風量・能力等)に対応することが可能(図3参照)

(注2)エアフィルターや送風機、熱交換器などを一体化した大型空調機

図2 気液接触器および熱交換器構造の比較

【開発品(専用筐体)の外観・仕様】

再生機・処理機サイズ

H:2,000mm×W:1,600mm×D:1,830mm

重量

1,620kg

ポンプ消費電力

200W

定格除湿量

67.5kg/h

定格加湿量

68.6kg/h

定格風量

4,500m3/h

図3 エアーハンドリングユニット(AHU)への調湿モジュールの組込み

【販売に関する問い合わせ先】

中部電力株式会社 販売カンパニー 法人営業部 ソリューショングループ Tel:052-740-6928

ダイナエアー株式会社 営業部 Tel:03-3294-4566

以上

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