成果・取り組み紹介
冷凍食材の自動解凍機「Sassa(サッサ)」の開発~高品質解凍とHACCP対応を実現~
背景と課題
冷凍食材は、急激に温めて解凍すると細胞から旨み成分が抜けだし品質が劣化するため、冷蔵庫で一日程度の時間をかけて解凍する「冷蔵庫解凍」が一般的です。短時間で解凍する方法として、電磁波や流水を使った解凍方法がありますが、解凍ムラの発生や衛生管理が難しいことなどの課題がありました。
開発の目的
冷凍食材の短時間でのおいしい解凍と衛生管理の負担軽減を目的として、当社の蒸気技術を応用した「ミスト気流循環」技術を利用した解凍機を開発しました。
仕様

形式番号 | BF-60CE(Sassa) |
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電源・最大電流 | 3ϕ 3W-AC200V(60Hz/50Hz) 15A |
ボイラ出力 | 4.2kW |
解凍庫寸法 | 庫内スぺース:W715mm×D765mm×H1060mm |
本体寸法 | 本体:W1550mm×D880mm×H1950mm 庫内スぺース:W1700mm×D1800mm |
本体重量 | 400kg |
解凍棚 | 寸法:600mm×600mm 段数:10 |
給水 | 解凍時平均1ℓ/min 使用開始時および洗浄時最大15ℓ/min |
排水 | 解凍時凝縮水排水要 |
参考価格 | 650万円(税別・工事費別) |


プレスリリース
製品の特長
- 解凍時間はこれまでの6分の1以下
冷蔵庫解凍での品質を確保しながら解凍時間の大幅な短縮を可能にしました。
また、プログラミング機能も搭載し、解凍完了時間を予め設定しておくことで、自動で解凍時間を判断して解凍を開始します。 - 解凍ムラを解消
特許出願技術である「ミスト気流循環」技術により庫内のどこに冷凍食材を配置した場合でも、ムラのない解凍を実現しました。 - 初心者にも簡単な操作・温度管理を実現
簡単な操作で運転し、温度履歴の記録も自動で行うため、初心者でも簡単に食品衛生法(HACCP)に適応した衛生管理ができます。- 芯温管理 食材の中心温度をモニター監視します。
- 温度管理 解凍庫内の温度を自動記録・保管し、トレーサビリティを担保します。
- 入替作業低減
食品の出し入れは、キャスター棚ごと行えるため、食品入れ替えの手間を大幅に減らします


解凍品質の比較


解説動画
適用先
- 病院、学校給食センター、スーパー・コンビニの調理設備の解凍機
- 食品工場の計画生産用のオンデマンド解凍機
共同開発先
株式会社菱豊フリーズシステムズ
開発者のひとこと
地域のお客さまをはじめ、社会に貢献できるよう、環境問題やフードロスの問題を解決する研究開発に取り組んでいます。今後も、冷凍流通の技術開発が重要と考え、日本の食文化を変える気概で実施してまいります。