公開情報

浜岡原子力発電所 計測機器の不具合事象の調査結果について

2004年9月15日トピックスその他

平成15年8月21日、東京電力株式会社から、小口径の計装配管内に溜まった水素の燃焼が原因となった可能性のある事象の調査結果(注)が、公表されました。

当社は、この件に鑑み、浜岡原子力発電所で同様の事例が発生していないかについて、発電所の運転開始から現在までの全期間にわたり調査を実施してきました。

調査の結果、水素の燃焼によるものと特定された事象はありませんでしたが、水素の燃焼が原因となった可能性のある事象として、下記の計測機器の不具合事象が確認されました。

<計測機器の不具合事象>
1 浜岡1、2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒)の変形

(昭和58年発生)

2 浜岡2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒及び鉄心)の変形

(昭和61年発生)




これらは、原子炉の安全性に影響のない事象であり、対策として変形が確認されたスイッチの取替えを実施しました。本事象は、法令に基づく報告基準に該当する事象ではありません。

なお、計装配管及び計測機器については、これまでに一層の信頼性向上の観点から、水素が溜まらないよう配管勾配の変更や水素を水に戻す触媒の設置などの対策を実施済みです。


(注):

平成15年8月21日、東京電力株式会社から、「企業倫理相談窓口に寄せられた原子力に関する告発文書とその事実関係について」と題し、報道発表が行われました。

以上

計測機器の不具合事象について

1 件名

  • (1)浜岡1、2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒)の変形
  • (2)浜岡2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒及び鉄心)の変形くなっています。

2 概要

  • (1)浜岡1、2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒)の変形
    浜岡1号機の第6回定期点検(昭和58年6月~9月)において、タービン系ドレンレベルスイッチ3台で、鉄心筒の変形が確認されました。
    当時運転中の浜岡2号機についても、同じ3台のスイッチのうち1台で鉄心筒の変形が確認されました。
    対策として、浜岡1、2号機とも3台のスイッチについて、計器一式の取替えを実施しました。
  • (2)浜岡2号機のタービン系ドレンレベルスイッチにおける部品(鉄心筒及び鉄心)の変形
    浜岡2号機の第7回定期点検(昭和61年9月~12月)において、タービン系ドレンレベルスイッチ1台で、鉄心筒及び鉄心の変形が確認されました。
    対策として、当該スイッチについて計器一式の取替えを実施しました。
【図】計測機器の不具合事象について
  • ドレンレベルスイッチは、ドレン(凝縮水)の量がある設定値以上になると、ドレンを排出する弁 を開くよう電気信号を出します。
  • ドレンの量が増えると、フロートとともに鉄心が上昇し、磁石の力でスイッチが入る仕組みになっています。

以上

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