自然放射線と人工放射線
自然放射線
地球上に暮らす私たちは太古の昔から放射線を受けてきました。太陽光のように目には見えませんが、地球には絶えず宇宙から放射線が降り注いでいます。また、ウランやカリウムなどの放射性物質を含む大地からも、放射線が放たれています。こうした自然界に存在する放射線=自然放射線から人が受ける線量は、世界平均で一人あたり年間約2.4ミリシーベルト。ただし、放射性物質を多く含む岩石や土壌があるなど、条件の違いにより地域によって自然放射線量は異なります。
人工放射線
人工放射線は、身近なところでは医療に利用されており、医療の進歩した日本では、世界平均より多い人工放射線を受けています。
自然放射線と人工放射線は、放射線の種類や性質に変わりなく、シーベルトで表された数値が同じであれば、人体への影響は変わりありません。
食事によって体内にも摂取しています
平常時でも、多くの食品にもともと放射性物質が含まれているため、私たち人間の身体の中にも常に放射性物質が存在しています。放射性物質は時間と共に減っていく性質を持つ上に、排せつによって体外に出されるため、身体の中にたまり続けることはありませんが、常に身体の中にあります。 たとえばカリウムは筋肉や神経の機能を正常に保つなど人間に欠かせない成分ですが、そのなかにもカリウム40という放射性物質が含まれています。
放射線はさまざまなところで利用されています
人工放射線は、医療用以外にも工業や農業など、幅広い分野で利用されています。