当社の水力発電所は主に大井川、天竜川、矢作川、木曾川、信濃川などの水系にあって、その範囲は愛知・岐阜・三重・静岡・長野県の5県に渡っています。
水力発電所は、発電所建設後の維持費が少なくてすむことから、昔は発電設備の大半を占めていました。しかし、戦後、電力の消費が増えるにつれて、水力だけではまかないきれず、大型の火力発電所が次々と誕生し、1955年代頃から火力発電が水力発電を上回るようになりました。
現在、電力需要の約1割が、水力発電でまかなわれています。
電力需要への対応が容易
連続的に運転した方が経済的な火力・原子力発電所・自流式水力発電所が1日中稼働して電力需要の大半を受けもちます。一方、「揚水式」や「貯水池式」の水力発電所は、電力需要の変動に対応して、すぐに発電をおこなったり、発電の量を増やしたり減らしたりすることが容易という特徴があります。よって、電力需要ピーク時の供給力として活躍します。
エネルギー変換効率が高い
例えば、LNG(天然ガス)複合発電では、LNGを燃やしたエネルギーの55%が電気に換えられます。水力発電では、水を上から下へ流す時に発生するエネルギーの80%を電気に換えることができます。
CO2の排出量が少ない
水力発電は、他の発電方式に比べてCO2の排出量が極めて少ない発電方式です。