発電所周辺環境への取り組み

海の生態系改善「カジメの育成」

近年の海の生態系

近年、日本全国各地で藻場が消滅する「磯焼け」現象が発生しており、浜岡周辺海域においても例外ではなく、平成になってから「磯焼け」現象が発生しています。この海域における磯焼けの原因は「淡水の流入」、「海況の異変」、「石灰藻の繁茂」、「植食動物の食害」、「不適正な漁獲」などの発生原因が考えられますが、発生原因は複雑に絡み合っているため、なぜ磯焼けが発生するのか解明できていません。

地元漁業関係者から磯焼け発生原因の究明と藻場の回復が切望されたことから、当発電所では磯焼けの原因究明および藻場回復の技術開発に取り組んでいます。
当発電所ではまず、海底に母藻を移植するのに必要なカジメ母藻育成技術を確立しました。

カジメとは

「カジメ」は、ワカメやコンブと同じ仲間の海藻で、これらの海藻類が繁茂する場所は「藻場」とよばれ、アワビやサザエのえさ場となるほか、魚の産卵場所としても貴重なものです。

カジメ

カジメの育成にあたって

3つの方法に的を絞り、1997年度からコンクリート製の人工藻礁(幅6m×縦6m×高さ0.7m)を発電所前面および御前崎沖に設置し、カジメの実海域育成試験をおこなっています。

カジメの育成1
  • 陸上で育てたカジメの母藻を海底に移植し、生長・繁殖させる
  • 子のう斑(胞子)を持ったカジメ母藻を網状の袋に入れ(スポアバッグとよんでいます)海底に投入し、胞子を放出させる
    カジメの育成2
  • バイオ技術で胞子より培養したカジメの配偶体(胞子が成長したもので発芽する前の段階のもの)を海底に散布する
    カジメの育成3

改善成果

これまで以下のような成果を確認しています。

  • 浜岡周辺海域がカジメの繁殖が可能な環境であること
  • カジメ母藻移植、スポアバッグ投入が磯焼け対策に有効な手段であること
  • 磯焼けの持続要因としてアイゴなど植食動物による食害があること

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